酔いどれ音楽&読書日記―一人の愛好家の独白

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zoom RSS ウラディーミル・フェドセーエフ指揮 大阪フィルハーモニー交響楽団 5/13

<<   作成日時 : 2017/05/13 17:40   >>

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久々にフェドセーエフを聴く。今年でもう85歳になるそうだ。端正で、派手な事はやらないが、味わいがあり、心に沁みる。緩徐的な楽句では驚くほどに音量とテンポを落とし、これが最高にニュアンス豊かで、心に迫ってくる。大フィルは、相変わらず好調。

【前半】
・ウェーバー : 歌劇『オベロン』序曲
・ウェーバー : 交響曲第1番 ハ長調
【後半】
・チャイコフスキー : 交響曲第5番 ホ短調

フェドセーエフの実演は、おそらく6〜7年前に、兵庫のPAC管との『悲愴』を聴いて以来だが、その時はオケの非力さに閉口し、その上、前プロのモーツァルトの交響曲第40番が驚くほどの凡演で、記憶にほとんどない。ただ、テンポの緩急づけが非常に激しいフェドセーエフの音楽づくりの特徴だけは脳裏に刻印されていた。

きょうの『オベロン』から、まさしくその特徴が満載されている。この快活な序曲で、目まぐるしいまでにテンポを動かし、緩徐的な楽句のみならず、弦の快活な主題に至るまでささやくように繊細に奏でる。これはこれで美しくて魅力的だが、全体のアインザッツがやや雑駁な感じがしたのが残念。

続くウェーバーの交響曲第1番は初めて聴くが、東条碩夫氏がプログラムに寄稿している通り、第1楽章が驚くほどモーツァルトの『パリ』交響曲に似ている! そして、それ以外の感想は特になし。第2楽章がやや退屈だった。

後半のチャイコフスキーは、さすがに自家薬籠中だが、決して派手にならず、抑制的で、煽りもしない。一方、第1楽章の第2主題など失神するほど美しく、いわんや第2楽章である。冒頭のホルンの絶美のメロディーは、全体のボリュームが十二分に抑制されたオケの合奏の中から、さながら霧の向こうから柔らかな光が差し込んでくるかのように演奏され、それはもう、言語を絶する美しさであったし、ほぼ無傷で吹き切った奏者に大拍手である。

第2楽章から第3楽章にかけてはアタッカで奏され、これまた美しいワルツに酔いしれる。終楽章はド派手な狂騒とは全く異なる趣で、とにかく端正。この一語に尽きる。終曲に近づくにつれてコンマスの身振りがどんどん激しくなり、この老巨匠との共同作業に没頭している様子が感動的だった。

終演後はブラヴォーが飛び交う大きな拍手。良い演奏だった。やっぱり、このホールの立地は良い。池袋や渋谷のホールを取り巻くような雑多なノイズには無縁で、新緑の土佐堀川沿いを気持ちよく歩いて帰路についた。

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