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zoom RSS 【テレビ番組の感想】 『報道ステーション』 2/13

<<   作成日時 : 2017/02/14 03:52   >>

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いつものように『報道ステーション』をみていたら、双日総合研究所という「シンクタンク」の、イニシャルY.T.というチーフ・エコノミストが滔々と発言していた。聞いていてどんどん不快になってきて、書かずにはいられなくなった。この程度の人が報道の看板番組でコメンテーターとして通用してしまうところに、この国の情けなさが凝縮されている。

不快感の理由はただ一点。なぜ、日米首脳会談をめぐる内政・外交テーマを論じる際に、くだらない「為替相場」というフィルターを介してしか語れないのか。この会談は「あなたにとって」良かったのか悪かったのか。トランプという強烈な大統領と、「早期の人間関係構築」という目的が果たされたから、「良かった」のか。それとも、非人道的な大統領令を乱発する大統領に擦り寄るのは「悪かった」のか。その両面あるのか。その一切が、まったく語られないまま、「相場が良い方向に動いたから一安心」と平然と公言してしまい、そこに終始してしまう(つまり、それしか語ることができない)、しかもそれをドヤ顔で貫き通してしまう神経・感覚が、まったく理解できないのだ。こんなことしか言えず(いや、こんなことしか言えないからこそ)、よく「チーフ・エコノミスト」という肩書きに安穏としていられるものだと、ため息が出て、虚しさが極まる。

そもそも、この早期の首脳会談が良かったのか、悪かったのか。そんなこと分かるはずがないし、正解なんてないに決まっている。それは見ている自分も分かっている。

ただ、メディアが、「良かった」「悪かった」と判断する「つもり」もなく、いや、判断できないものだと鼻から割り切り、マーケットの動向という極めてくだらない表面的な現象に「真価」を求め、それを「補強」するくだらないエコノミストをコメンテーターに据え、体裁だけの論評を施す欺瞞が、不快極まりないのだ。何を言っても、どうせ「オルタナティヴ・ファクト」というヘリクツは湧き上がってくるのだから、それならいっそ覚悟を決めて、首脳会談を「絶賛」なり「断罪」なりすれば良いではないか(根拠と信念を持って)。そんなこともできず、蜃気楼のような為替相場という現象に逃げ、テーマを「景気」に矮小化してしまう卑しさが、情けなくて仕方ないのだ。

いつから経済がそんなに偉くなったのか。いつしか景気が価値観の支柱になったのか。景気(けいき)という言葉には、文字通りの「景色(けしき)」の意味もあるそうだ。景色は四季折々変わる。年を経てさらに変わる。一定ではない。むろん、見る側の状況でも変わる。日ごろの何気ない景色が、微熱だと歪んで見える。高熱だと霞んで見える。二日酔いだと地獄に見える。二日酔いが晴れると天国にみえる。「景気」もそうではないか。トランプが大統領令を出す前から、相場は猫の目のように変動していた。それも、事前の世評を覆す形に。「意外といい政策を打ち出すのではないか」という、無責任きわまりない「空気感」だけを背景に。

「景気」とはなんと信用できないのだろう。その「景気」さえ良くなれば、たとえ非人道的な大統領令を乱発しようとも、たとえ難民が行き場を失おうとも、「景気」の掛け声のもとに本質が徹底的に隠蔽されるのだから。投機筋には、メキシコ人がどうなろうと、シリア人がどうなろうと、どうでもいいのだ。自分たちが儲かるならば。かく言う自分も、歯が浮くようなキレイごとや美辞麗句は徹底的に大嫌いなので、正直メキシコ人やシリア人を翼賛するつもりは一切ない。ただ、投機筋にはとことん問いたい。「そこまでして儲けて、何の意味があるのですか?」と。そして、その投機筋を「儲けさせる」ことに全身全霊をあげる単細胞の政治家連中に全力で問いたい。「そこまで儲けさせて、何の意味があるのですか?」と。事前に言っておく。「儲からないよりは、儲かる方がいいに決まっているだろう」という返答は断る。答えになっていないから。

話が飛躍したが、双日総研の男のくだらない解説は、まさに視聴者の思考を停止させようと試みる欺瞞でしかなく、コメンテーター自身の無知性と無教養のアピールにしか見えず、情けなかった。「そんなに言うなら見なくてもいい」という選択肢もあるが、不快感という自らの感性を養うために、違和感を抱く対象にはしっかり向き合うことにしている。

あぁ、不快だった。双日総研とかいう組織が何をしているかも、Y.T.がどれほどのものなのかも知らないが、もっとも、日本という国自体が、「景気」のために外政も内政もやっている節があるから、民間の怠惰ばかりをたたくのもアンフェアだ。問題は、なぜメディアがそこをスルーし、知らず知らずのうちに権力側の視座に「擬態化」してしまうのか、といつ点に尽きる。こんな体たらくだから、わずか5年少々で「報道の自由度ランキング」なるものが、50位以上も降下してしまうのだ。情けない。

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